新生児・乳児

授乳中にコーヒーは飲んでいいの?

「カフェインは赤ちゃんに良くないって聞いたけど、どんな飲み物に入っているの?」

「毎日の育児に疲れて眠たいからコーヒーを飲みたい。」

「元々コーヒーが好きだったのに妊娠中も我慢していて産後も我慢しないといけないの?」

授乳をしていると、薬だけではなく、食べ物や飲み物も気になりますよね。

コーヒーを含めたカフェイン飲料は眠気覚ましや集中力を上げたいときに摂取すると思います。

しかし、過剰に摂取すると中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります。

どんな飲み物にカフェインはどれだけ含まれているのか、カフェイン飲料を飲みながら母乳を与えて子どもに影響はないのか?

そんな疑問にお答えしようと思います。

 

コーヒー以外にもカフェインが含まれている飲み物は?

カフェインはコーヒー以外の飲み物にも含まれています。

紅茶やココア、煎茶、ウーロン茶、コーラに含まれています。

飲み物ではありませんが、チョコレートにもカフェインは含まれています。
では、どれくらい含まれているのでしょう。

カップ1杯を100mlとした場合、コーヒーは60mg、紅茶は30mg、ココアは10mg、煎茶は20mg、コーラは46mgのカフェインが含まれています。チョコレートには180mg(100gあたり)のカフェインが含まれています。

 

出典: 東京都福祉保健局(https://www.foodfaq.metro.tokyo.lg.jp/modules/faq/?action=Detail&faqid=50)

カフェイン飲料を比べるとコーヒーは他の飲み物に比べてカフェインの含有量が多いということがわかります。

ですから、コーヒーの代用品として「タンポポコーヒー」というものが病院やネットで販売されています。



これは焙煎したタンポポの根から作られる飲み物で、コーヒー豆にカフェインより多く含まれている「クロロゲン酸化化合物」という物質がこのタンポポコーヒーにも含まれていることから風味がコーヒーに近く、しかもノンカフェインなのが特徴です。

 

カフェインは授乳中摂取してよいか。

実は、アメリカの小児科学会ではカフェインは「母乳育児が可能な物質」に分類されています。

カフェインを摂取しても母乳育児は続けてよいのです。

ただし、条件があります。

母乳中のカフェイン濃度は、カフェイン飲料を摂取して20分程度で最高値に達すると言われています。

母親が摂取したカフェイン量のうち、0.06~1.5%が母乳に移行します。

乳児のカフェインの半減期(カフェインが代謝や排泄などによって半分に減るまでに要する時間)は80時間かかると言われていて、成人の20倍以上の時間がかかります。

これは、乳幼児の肝機能がまだ未熟であることや、母乳から移行したカフェインが蓄積する影響が考えられます。

母乳にカフェインが移行した場合は、易刺激性(音などの刺激に過敏に反応する)、不眠などの影響が出やすくなります。

ですが、1日あたり300mg程度のカフェイン量ならば影響がないと言われています

先程のコーヒーに含まれるカフェイン量で換算すると1日2~3杯程度です。

それくらいの量であれば、問題ないのです。

ですからコーヒーを飲んでリフレッシュしたり、産後友人と会って紅茶やコーヒーを飲みながらお話をする、くらいの量なら大丈夫でしょう。

それでもカフェインが気になるようでしたら、タイミングを工夫しましょう。

授乳前ではなく授乳後に飲むことで、時間の経過で母乳中のカフェイン濃度が低下します。

また、昼の眠気対策としてコーヒーを1杯飲んで15〜30分の昼の仮眠とると眠気が軽減し集中力も向上するという研究もあります。

カフェインはうまく付き合えば生活や仕事の質の改善にもつながります。

妊娠中もコーヒーは飲んでよい

 ここまで授乳中のコーヒー摂取についてお話をしてきましたが、実は妊娠中も量を守れば摂取してよいのです。

カフェインの1日摂取許容量は個人差が大きいことから、日本や国際的にも設定はされていません。

しかし、世界保健機構(W H O)は「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding,Booklet for mothers,2001」において、『カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき』と提言しています。

また、2010年カナダ保健省は『健康な成人は1日400mgまで、カフェインの影響が大きい妊婦や授乳婦、妊娠を予定している女性は最大300mg/日までならカフェインを摂取してよい』としています。

ですから、妊婦も1日2〜3杯までならコーヒーを摂取してよいということになります。

妊娠中も育児もこれまでの生活と変わってしまうから、それがストレスになることも。

このように量を守れば飲んでいい飲み物もありますから、なるべくストレスを減らして楽しい妊娠生活・育児を送りましょう。

まとめ

 

・コーヒー以外にも紅茶やココア、煎茶、ウーロン茶、コーラに含まれています。

チョコレートにもカフェインは含まれています。

 

・コーヒーに含まれるカフェインは母乳へ移行するが、コーヒーは1日2〜3杯までなら摂取しても乳児に影響はないでしょう。

・妊娠中も授乳中と同様にコーヒーは1日2〜3杯なら摂取してもよいです。

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