妊娠するとホルモンバランスの変化や赤ちゃんの成長により、お母さんの体は大きく変化します。
仕事を続けたいと思っていても体調が優れないため、仕事を辞めたいと感じるお母さんも珍しくありません。
妊娠中の仕事にストレスを感じたときは、制度などを利用して体を休めましょう。
今回は、妊娠による仕事への影響や対処法などについて紹介します。
妊娠中の体の変化
お腹の中で赤ちゃんが成長することにより、お母さんの体には様々な変化が現れます。
妊娠中にみられる体の変化を事前に把握しておくことで、正しい方法で対処することができますよ。
ここでは、妊娠中にみられるお母さんの体の変化の一部を紹介します。
つわり
つわりは妊娠5週目ごろから症状がみられ、6~7週で症状がピークになるといわれています。
つわりの症状は吐きつわり・食べつわり・匂いつわり・よだれつわり・眠りつわりの5つです。
つわりの症状は人によって異なるため、口当たりの良いものを食べるなどそれぞれの対処法で乗り切りましょう。
体重の増加
妊娠の週数が進むにつれてお腹の中の赤ちゃんはどんどん大きくなるため、お母さんの体重も増えていきます。
これまで出来ていた動作がやりにくくなり、無理に体を動かそうとすることで転倒などの事故を引き起こす可能性があるので気をつけましょう。
妊娠による仕事への影響
妊娠はお母さんの体に様々な変化をもたらすため、仕事中に体調が悪くなることも珍しくありません。
妊娠中の仕事がどれだけ体に影響を及ぼすかを把握し、今後の働き方を見直してみましょう。
ここでは、妊娠中の体の変化による仕事への影響について説明します。
つわりが負担
妊娠初期にみられるつわりは薬で治すことはできません。
いつもよりつわりの症状が強いときは、座るなどして体を休めましょう。
事前に職場の人につわりの症状・程度などを報告し、休みやすい環境を作っておくのもおすすめですよ。
大きなお腹が負担
お母さんのお腹は赤ちゃんの成長とともに大きくなるため、自分の足元がお腹に隠れて見えなくなるなど日常生活に支障をきたすこともあります。
お母さんの体重が増加することで体が動かしにくくなり、転倒などの事故を引き起こしやすくなるので注意が必要です。
また、重いものを持つ、背伸びをするなどの動作は破水を引き起こす可能性もあります。
妊娠中は自分のできることを、やってはいけないことを再確認し、無理せず周りの人を頼るようにしましょう。
めまいや立ちくらみが負担
妊娠中は赤ちゃんがお母さんの鉄分を吸収するため、貧血しやすくなります。
貧血の程度は人によって異なりますが、立つこともままならないときもあるので注意が必要です。
めまいや立ちくらみが起きたらその場で座るなどの対処をし、落ち着くまで体を休ませてもらいましょう。
めまいや立ちくらみがあるのに無理をしてしまうと、転倒などの事故につながる可能性もありますよ。
人間関係のストレスが負担
妊娠に対する考えは人それぞれのため、中には妊婦に対して冷たくあたる人珍しくありません。
そんな仕事に対するストレスは、お母さんだけでなく赤ちゃんにも良くない影響を及ぼす可能性があります。
妊娠中の仕事に対するストレスは家族や友達に話を聞いてもらい、できるだけ溜めないようにしましょう。
お母さんのための仕事に関する制度
産後の仕事復帰のことやお金のことを考えると、出産ギリギリまで働き続けたいというお母さんも多いでしょう。
しかし、妊娠中に無理をし過ぎてしまうと、体調不良だけでなく早産を引き起こす可能性もあります。
産休などの制度を有効に活用することで負担を減らし、安心して出産・子育てを行いましょう。
ここでは、出産・子育てをする上でとても大切になる制度について説明します。
産前・産後休業制度
労働基準法では産前は6週間、産後は8週間女性を就業させることができないと定められています。
有休を活用すればさらに長い期間の休みを確保することができるため、切迫早産などの危険があるときは体を休めることに専念しましょう。
時短勤務制度
通勤に電車やバスを利用している人は、混雑によりお母さんのお腹を圧迫してしまう可能性があります。
通勤・帰宅ラッシュの時間を避けるためにも、妊娠中のお母さんは時短勤務制度を活用しましょう。
育休制度
労働基準法では、子どもが1歳に達するまでの間は休みをとることができると定められています。
育休期間が延長できる企業もあるため、お母さんの体調を考慮しながら復職することができますよ。
育休制度はお父さんも取ることができるので、夫婦2人で協力しながら子育てに取り組んでみましょう。
妊娠中は周りの協力・理解が大切!
妊娠中の仕事は家族だけでなく、職場の人の協力・理解も大切です。
体がつらいときは無理をせず、周りの協力や制度を活用して働き方を見直していきましょう。