不妊に悩む夫婦は数多くいます。
私自身も不妊に長年悩んでおり、体外受精によって子どもを授かりました。
不妊の原因は目で見て確認することができないため、パートナーと一緒に検査を受けてみましょう。
今回は、不妊の原因や女性不妊・男性不妊の割合について説明します。
女性不妊の原因と治療方法
卵管や子宮の異常が目で見て確認することができないため、自分が妊娠しづらい体質だと知らなかったという人も珍しくありません。
不妊症の原因や治療方法は人によって異なるので、なかなか妊娠に至らないと悩んでいる人は病院でエコー検査などを受けてみましょう。
ここでは、女性不妊の原因とその治療方法について説明します。
排卵障害
妊娠の過程は排卵・受精・着床の3つです。
生理周期が規則的な女性の場合、月経の2週間くらい前になると卵巣から卵子が排出されます。
しかし、人によっては病気や生活習慣が原因で排卵しづらくなってしまうことがあります。
私の場合、卵巣内に嚢胞がたくさんできてしまう多嚢胞性卵巣症候群が検査によって分かりました。
また、過度の食事制限や睡眠不足などの生活習慣の乱れが原因で排卵が起こらないこともあるので注意が必要です。
排卵誘発剤は病院で処方されますが、病院での治療だけでなく自身の生活習慣も見直してみましょう。
卵管の癒着
精子は卵管を通って卵子にたどり着き、受精卵になると卵管から子宮に戻っていきます。
しかし、卵管が癒着していると精子が卵子にたどり着くことができません。
また、卵管が狭くなっている場合も精子と受精卵が通りづらくなるため、卵管で受精卵が着床してしまう子宮外妊娠が起きる可能性があります。
卵管の癒着には手術が必要なので、卵管の通気・通水検査を行って確認しましょう。
子宮頸管の問題
子宮頸管は子宮と膣をつなぐ部分のことです。
排卵期になると子宮頸管に粘液が分泌され、精子か子宮に入りやすいようにサポートしています。
しかし、粘液の分泌が少ないと精子が子宮に入ることができないため、妊娠の可能性が低くなってしまうのです。
子宮頸管の粘液不全は子宮頸管などが原因になるため、病気を治療することで改善しますよ。
粘液不全が治らない場合は人工授精という手段もあるので、医師に相談しながら治療を進めましょう。
抗精子抗体が原因
女子の体にはもともと精子がないため、精子を異物とみなしてしまう可能性が3~4%ほどあります。
抗精子抗体とは精子を異物とみなして動きを妨げてしまう抗体のことで、精子が子宮までたどり着くことが難しいといわれています。
抗精子抗体の場合は自然妊娠の確率がかなり低くなるので、人工授精や体外受精などの治療が必要です。
タイミング法ではなかなか妊娠に至らないという人は、病院で血液検査などを受けてみましょう。
子宮の病気
子宮筋腫や子宮内膜症などの病気にかかっていると、受精卵が着床して成長するのを妨げてしまいます。
子宮に関係する病気の症状は月経のときに見られるものが多く、過多月経やそれによる貧血などが特徴的です。
他にも腰痛や腹痛などが長期間続くようなら、一度病院で検査してみましょう。
早い時期に発見できることにより、薬での負担の軽い方法で治療することができますよ。
女性不妊と男性不妊の割合
妊娠は女性にしか訪れない体の変化のため、不妊の原因は女性のみにあると思われがちです。
しかし、WHOの統計によると不妊症の原因が女性側のみの割合が41%、男性側のみの割合が24%、男性と女性双方に原因がある割合が24%、原因不明の割合が11%となっています。
そのため、女性だけが不妊治療を行っても妊娠する可能性を上げることはできません。
男性不妊の原因は?
先ほども説明した通り、男性不妊の割合は全体の約半数近くあります。
男性不妊の原因を知ることで正確な治療を受けることができるため、パートナーと一緒に検査を受けましょう。
ここでは、男性不妊の原因について説明します。
精子の数や運動性
精子は一度に2~3億個射精されるといわれていますが、人によっては精子の量が少ない場合もあります。
卵子にたどり着くまでに多くの精子が死んでしまうため、数が少ないと卵子にたどり着く可能性が低くなってしまいます。
また、運動性が低い精子は卵子にたどり着ける力がなく、途中で死んでしまうことがほとんどです。
人によっては精子が作られない体質の人もいるので、なかなか妊娠に至らないと思ったら早めに病院で検査しましょう。
性機能
勃起障害や膣内射精障害になるとパートナーとの性行で射精することができないため、妊娠に至ることができません。
原因にはストレスや糖尿病などが考えられるので、病院で正しい治療を行いましょう。
加齢
人によっては異なりますが、男性は35歳ごろから徐々に精子の質が低下すると言われています。
これは女性にもいえることで、女性の場合は35歳を過ぎると自然妊娠の確率が著しく低下します。
不妊の割合は年齢によっても変化するため、パートナーと将来について話し合って治療に臨みましょう。
不妊治療は夫婦で一緒に行おう!
子どもは1人で授かれるものではありません。
その後の育児もお互いの協力が必要になるため、治療の方針や将来設計はパートナーと話し合って決めていきましょう。